心理学ミュージアム

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  •   " アンケート の 作り方 ( 前編 ) リサーチ クェスチョン を 明確 に する 前書き .「 アンケート 」 という ことば 、 日常 で よく 聞き ます 。 . しか し 、 アンケート づくり は 簡単 で は あり ませ ん 。 . 内容 を しっかり 練る 必要 が あり ます 。 . ここ で は 、 サイ 子 ちゃん の 格闘 を通して 、 心理 学者 の アンケート づくり の 一端 を ご 紹介 し ます 。 アンケート の アイディア を 練る ( 1 回 目 の ゼミ ). サイ 子 ちゃん は , 考え まし た 。 . いじめ を 減らす ため に も 、 学校 で 起こる トラブル を 調べ , 子ども 達 自身 で 解決 できる 方法 を 学校 で 教え たい 。 . そう だ , 学校 で 起こる トラブル に は , どんな トラブル が ある の か , アンケート で 調べ て みよ う ! . そこ で , ゼミ の 時間 に 提案 し まし た 。 . A 先生 は 言い まし た 。 . 対象 は 誰 ?. 具体 的 に は 何 を 尋ねる の ? アンケート ( Ver . 1 ) を 作っ て みる ( 2 回 目 の ゼミ ). サイ 子 ちゃん は , 翌週 の ゼミ で , 右 の 原案 を 提示 し て 言い まし た . 教育 現場 の 先生 達 に , 次 の アンケート を 行い ます 。 .< アンケート > .「 先生 方 の 担当 し て おら れる クラス で は , どの よう な トラブル が 起こり ます か ? それ を 子ども 達 自身 が どの よう に 解決 し て い ます か ? 」 A 先生 の コメント ; 対象 者 を 絞る . A 先生 は , 言い まし た 。 . 教育 現場 の 先生 に どう やっ て お願い する の ? . お忙しい 先生 方 が , 協力 し て 下さる か な ? . その 方法 で は , 子ども 達 の 年齢 層 が 偏る の で は ? < ワンポイント ・ アドバイス >. アンケート で は , 対象 者 を 誰 に する か は とても 重要 です 。 . 実施 可能 な 対象 者 を 選び ましょ う 。 . 具体 的 な 対象 者 が 決まっ たら , その 対象 者 を イメージ し て , アンケート 内 の 質問 項目 を 考え ます 。 アンケート ( ver . 2 ) の 作成 ( 3 回 目 の ゼミ ). 次 の ゼミ で , サイ 子 ちゃん は , 右 の 提案 を し まし た 。 . 魔法 学校 の 実習 から 帰っ て き た 教育 実習 生 を 対象 に , 右 の アンケート を 実施 し ます 。 これ なら , 全 学年 の トラブル が 集め られ ます 。 .< アンケート > .「 あなた が , 教育 実習 で 出あっ た 子ども 達 の トラブル について お尋ね し ます 。 .① あなた は , 何 年生 の 担当 でし た か ?.② あなた は , どんな 子ども 達 の トラブル に 出会い まし た か ? そして , 子ども 達 は それ を どの よう に 解決 し まし た か ? 」 A 先生 の コメント ; 曖昧 さ を 極力 省く . A 先生 は , 言い まし た 。 . 実習 生 を 対象 に する の は よい アイディア ね 。 . で も , 「 どんな 」 という 表現 は , 答え にくい ね 。 . 調べ たい トラブル って , どんな もの ? よく 起こる トラブル , それとも 印象 に 残る トラブル ? < ワンポイント 解説 >.「 よく 起こる トラブル 」 と は , 日常 頻繁 に 起こる トラブル です 。 例えば , 「 お腹 が 空い たら ご飯 を 食べよ う 」 と は 言わ ない よう に , 当たり前 すぎ て , 意識 し にくい 場合 が 多く あり ます 。 .「 印象 に 残る トラブル 」 と は , 上記 と は 逆 に , 普通 と は 違っ た , 特別 な 意味 を 持っ た トラブル で ある 可能 性 が あり ます 。 つまり , 頻繁 に 起こる わけ で は ない ため , かえって 印象 に 残る こと が あり ます 。 アンケート ( ver . 3 ) の 作成 ( 4 回 目 の ゼミ ). サイ 子 ちゃん は 、 曖昧 な 点 を 明確 に する ため , 2つ に 分ける こと に し まし た 。 . 右 の アンケート を 作り , 下線 部 だけ を 変え た アンケート を 2 種類 作り , ゼミ で 提案 し まし た 。 .< アンケート > . 教育 実習 で 、 子ども 同士 の トラブル を いろいろ 経験 さ れ た と 思い ます 。 それら の 中 で 、 印象 に 残っ た ラブル について 回答 し て ください 。 .( 1 ) あなた は , 何 年生 の 担当 でし た か ( ) 年 .( 2 ) その トラブル どんな もの でし た か ? そして , 子ども 達 は それ を どの よう に 解決 し まし た か ? 具体 的 に 記述 し て 下さい 」 A 先生 の コメント ; リサーチクエッション を 明確 に . A 先生 は 言い まし た 。 . トラブル について 何 を 知り たい の ?. 2つ を 分ける だけ で , いい の か な ? . この 問い 方 で は , 「 解決 でき なかっ た 場合 」 と , 「 結末 を 知ら ない 場合 」 が 区別 でき ない ね 。 . 目的 を 考え直し て み て ? < ワンポイント ・ アドバイス >. 調査 を 行う とき , 「 調査 の 目的 は 何 か ? 」 を 問う こと は , とても 重要 です 。 「 自分 は この 研究 で , 何 を 明らか に し たい の か 」 という リサーチ クェスチョン を , シンプル で 明確 に する 明確 に し なく て は なり ませ ん 。 リサーチ クェスチョン の 再考 . サイ 子 ちゃん は , リサーチ クェスチョン を 考え直し て み まし た 。 . トラブル の 研究 の 目的 として は , 次 の よう な こと が 考え られ ます 。 . トラブル を 分類 し , 対策 を 講じる ; トラブル を 分類 する 問い が 必要 です 。 . どの 学年 で トラブル が 多い か を 調べる ; 年齢 が わかる 問い が 必要 です 。 . トラブル が い つ 起こる の か を 調べる ; トラブル が 生じる 時間 帯 を 問う 問い が 必要 です 。 アンケート ( ver . 4 ) の 作成 ( 5 回 目 の ゼミ ). サイ 子 ちゃん は , 子ども 達 の トラブル 解決 策 を 調べる こと に し まし た 。 . ゼミ で 右 の 文章 を 追加 し て 提案 し まし た 。 . 子ども 達 自身 の トラブル 解決 策 を 調べ たい と 思い ます 。 . この トラブル の 結末 を ご存じ です か ? ( はい ・ いいえ ) .「 はい 」 を 選ん だ 方 , その 結末 を 具体 的 に 記述 し て 下さい 。 まとめ ( リサーチ クェスチョン を 明確 に する ) . サイ 子 ちゃん は リサーチ クェスチョン を 「 子ども 達 の トラブル 解決 策 」 に 決め まし た 。 . しか し , 的確 に 回答 し て もらう に は , 問い を さらに 練る 必要 が あり ます 。 . アンケート 実施 まで の 格闘 は , まだまだ 続き ます 。 < 後編 に 続く > < ワンポイント ・ アドバイス > サイ 子 ちゃん の ( Ver . 1 ) に 見 られる よう に , 問題 意識 が 抽象 的 な まま で は アンケート として 不適切 です 。 得 られ た 回答 が , こちら の 意図 と 異なる 可能 性 が 残る の です 。 狙っ た 意見 を 引き出す ため に は , ① 対象 者 を 絞る , ② 曖昧 さ を 排除 する 等 の 作業 が 必要 です 。 その 際 , リサーチ クェスチョン を 明確 に し て おく こと が 役に立ち ます 。 まとめ アンケート の 作成 で は , 次 の こと を , 繰り返し , 繰り返し , 問う こと に なり ます 。 ・ 問題 意識 の 具体 化 a ) 対象 者 は ? b ) 実施 方法 は ? c ) 何 の ため に ? ・ リサーチ クェスチョン の 明確 化 e ) 何 を 回答 し て もらい たい の か ? f ) その ため に 曖昧 な 部分 は ない か ? 参考 文献 .「 心理 学 研究 法 入門 ; 調査 ・ 実験 から 実践 まで 」 南風原 朝 和 ・ 市川 信一 ・ 下山 晴彦 ( 編 ) 東京大学 出版 会 2 0 0 1 .「 発達 研究 の 技法 ; シリーズ ・ 心理 学 の 技法 」 田島 信 元 ・ 西野 泰広 ( 編 ) 福村 出版 2000 製作 者 青木 多 寿子 広島大学 教育 学 研究 科 ( 作成 協力 ; 博物館 小 委員 会 ) "
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    • ないはずの形が見える?(主観的輪郭)
    • 学習心理学との出会い
    • 言葉と音と音の印象(ブーバ/キキ効果)
    • 色の名前を答えましょう(ストループ現象)
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資料名:20130625_questionnaire_1.pdf(814.7KB)

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