心理学ミュージアム

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【東京大学大学院人文社会系研究科心理学研究室】

2014年12月3日、東京大学の新美亮輔助教に立ち会っていただき、現地調査を行い、23点の機器類の登録を行いました。調査にあたっては、研究室主任の横澤一彦先生にご協力いただきました。わが国最初の大学として、国内外から最大級の備品を導入した東京帝国大学ですが、関東大震災や第二次世界大戦時の戦災の影響もあり、残された古典的実験機器は必ずしも多くありません。東京帝国大学心理学研究室が編集した『実験心理写真帖』の初版本や初代教授元良勇次郎時代からの備品台帳により、購入した機器類の規模の大きさをうかがい知ることができます。備品台帳には什器類を含め昭和24年度までの心理学教室が購入したすべての備品が購入価格とともに記されています。また、研究室には東京帝国大学時代の卒業論文が残されており、それらの中から、今では珍しいカイモグラフで記録した煤煙紙上のデータの実物も撮影させていただきました。現在、心理学の事務室には、初代教授松本亦太郎が児童の書記の実験を行っている様子を描いた長谷川路可画伯の油彩画が架けられています。額に入ったその絵も撮影させて頂きました。

■『実験心理写真帖』初版本の表紙と奥付


■東京帝国大学時代の心理学研究室の備品台帳


■カイモグラフの煤煙紙上の記録(昭和6年卒業草島時介氏の卒論付図)


■松本亦太郎が書記の実験を行っている様子を描いた長谷川路可の油彩画