解説 |
口の中の形は各人違うので、手作りで人の口の中に合わせて作る。この部品の真ん中を耳下腺の出口のところに置いて、引圧でそこに吸い付ける。それがきつくなりすぎると皮膚が痛んだりする。歯車状になっているのはイヌ用。
Pavlov研究室、Konorski研究室では、実験直前に下記の成分を熱して溶かし、固まらないうちに素早く溶けた接着剤を唾管につけ、イヌの頬上の耳下腺開口部に接着していた。ぐずぐずしていると、頬につける前に接着剤が固まってしまう。イヌが頭を動かさないように、頭をもっている人、溶解した接着剤を入れた容器を唾管をつける人の手元に近づけてもっている人、唾管に接着剤を塗り開口部に接着する人、と3人がかりで唾管をつける。唾液分泌のセンサーにあたるこの唾管を正しく耳下腺瘻の上に固定することが一番難しい作業であった。日本では、私(宮田)は黄蝋の代わりに普通の蝋燭の蝋を使用していた。
成分(3グラムに対し)
・コロホニュウム(松脂)0.5グラム
・酸化第二鉄(ベンカラ)0.5グラム
・黄蝋2グラム
唾液量を測定するガラス製の装置は阪神淡路大震災で壊れた。立命館大学には残されている。 参考文献:なし |