• 色がなくても色を感じる 共感覚
  • ただの黒い文字に見えますが…
  • 文字に色が付いてみえる人がいます。
  • このようにある刺激(文字とか音)が本来の感覚(文字とか音)だけでなく、ほかの感覚も自動的に生じさせる特殊な知覚を「共感覚」といいます。
  • [さまざまな共感覚]音を聞いて…色を感じる 音を聞いて…味を感じる
  • [さらに他にも…]文字に味を感じる:視覚+味覚(例:“p” はりんごの味がする) 音に触覚がある:聴覚+触覚(例:ギターの音が足をブラシでこする感じがする) 匂いに図形を感じる:嗅覚+視覚(例:チェリーに波の形を感じる) このように感覚の組み合わせはたくさんあります。
  • [共感覚をもつ人の割合]諸説ありますが…共感覚を持つ人(共感覚者)は、200人に1人といわれています。 文字に色を感じる共感覚は最も多いタイプであり、約200~100人に1人いるといわれています。
  • [共感覚は単なるイメージとは違う]例えば、文字に色を感じる共感覚者にとって、「A」は「赤」といっても…「A」でもなく、「A」でもなく、「A」の赤と答えます。引き起こされる感覚はとても具体的
  • 微妙に明るさが違う!
  • 共感覚を持っている人かどうかどうしたら分かる?
  • [テスト①(文字→色)]「2」が作っている図形は何か出来るだけ速く答えて!
  • 正解は…三角!
  • [共感覚者にとっては簡単!]例えば、「2」は赤色に、「5」が緑色に感じる共感覚の場合
  • [テスト②(文字→色)]文字の色を出来るだけ速く答えて!共感覚者ではない人は、どちらの回答も同じくらいの速さ
  • 「A」に「赤」を感じる共感覚者の場合、自分の感覚と一致しているほうが、回答が速い。
  • [脳との関連]クロス活性化モデル 文字に色を感じる共感覚は、紡錘状回と呼ばれる脳部位の数字処理に関わる領域と隣にある色覚領域(V4)が神経で強くつながっている(クロス配線)ために生じる。
  • [まとめ]共感覚は通常、結びつかない感覚が結びついて生じる特殊な知覚である。共感覚者と一般の人の感覚が違うことは、さまざまなテスト(実験)で確かめることができる。共感覚が生じるメカニズムの説明として、クロス活性化モデルがある(しかし、この仮説だけで、共感覚の全ては説明されない)。
  • [参考文献]Beeli, G., Esslen, M., & Jancke, L. (2005). Synaesthesia: when coloured sounds taste sweet.  Nature, 434, 38.Dixon, M. J., Smilek, D., Cudahy, C., & Merikle, P. M. (2000). Five plus two equals yellow. Nature, 406, 365. Mulvenna, C., Hubbard, E. M., Ramachandran, V. S., & Pollick, F. (2004). The Relationship between Synaesthesia and Creativity. Eleventh Annual meeting of the Cognitive Neuroscience Society. San Francisco, USA. Hubbard, E. M. (2007). Neurophysiology of synesthesia. Curr Psychiatry Rep. 9, 193–199. Ramachandran, V. S., & Blakeslee, S. (1998). Phantoms in the Brain: Probing  Mysteries of the Human Mind. New York: William Morrow. (ラマチャンドラン, V.S. ・ブレイクスリー, S. 山下篤子 (訳) (1999). 脳のなかの幽霊 角川書店)
Ramachandran, V. S., & Hubbard, E. M. (2001). Synaesthesia―A window into perception, thought and language. Journal of Consciousness Studies, 8, 3-34. Ward, J., Huckstep, B., & Tsakanikos, E. (2006). Sound-colour synaesthesia: To what extent does it use cross-modal mechanisms common to us all? Cortex 42, 264–80.
  • [お薦め図書]サイトウィックR. E., & イーグルマンM. D. 山下篤子(訳)(2010). 脳の中の万華鏡―「共感覚」のめくるめく世界 河出書房新社-多様な共感覚研究がまとめられており、共感覚者の事例報告から脳研究に至るまで、詳細に共感覚について知ることができます。また、図表も多く、視覚的にわかりやすい構成となっています。 ウォードJ. 長尾力(訳)(2011).カエルの声はなぜ青いのか? 共感覚が教えてくれること 青土社-第1章で共感覚の歴史について述べられており、共感覚がどのように扱われてきたのかを知ることができます。また、全体的に平易な言葉で説明されており、共感覚の入門書として適しています。