• 自分も知らない「自信」を測る-顕在的・潜在的自尊心-
  • [自尊心(じそんしん)とは?]自分自身に対するよい評価、自分は価値がある人だ、と思う気持ち、いわゆる「自信」と似ています、「自尊感情」と呼ばれることもあります
  • [自尊心の「測りかた」]今までの方法=アンケートで測定 例)私は…「いろいろな良い素質を持っている」「物事を人並みには、うまくやれる」 これらの質問に「よく当てはまる」と回答した人=「自尊心が高い人」とされてきました
  • [今までの考えかた]自尊心が高い人=精神的に健康な人
  • [今までの考えかた]自尊心が高い人は…ゆううつな気持ちが少ない、幸福感が高い、孤独感が低い
  • [今までの考えかた]自尊心が高い人=精神的に健康な人
  • [今までの考えかた]自尊心が高い人は…他人を妬む気持ちが少ない、攻撃性が低い、非行を起こしにくい と言われています
  • [今までの考えかた]自尊心が高い人はポジティブな気持ちも高そうです
  • [しかし、最近の研究では…]自尊心が高い人は…
  • [しかし、最近の研究では…]ちょっと批判されると急に怒り出す、自分の仲間を「ひいき」したりする		こともあります
  • [しかし、最近の研究では…]自尊心が高い人は、精神的に健康じゃなかったの?
  • [最近の研究でわかったこと]精神的健康の高さには、「もうひとつの自尊心=潜在的自尊心」が影響しているかもしれないこと、潜在的自尊心=「自分でも気づかない自尊心」、もちろん、アンケートでは分かりませんから…間接的に調べます
  • [潜在的自尊心の「測りかた」]「アルファベットの好みを調べる」方法があります みなさん、自分の「イニシャル」は分かりますか?
  • [潜在的自尊心の「測りかた」]たとえば「すずき いちろう」さんは「I. S.」です。
  • [潜在的自尊心の「測りかた」]26個のアルファベット全てについて「どれくらい好きか」を質問します。1点: とても嫌い ~ 4点: どちらでもない ~ 7点: とても好き 最後に…「自分のイニシャルのアルファベットの好み」から「他のアルファベットの好み」の得点を引きます
  • [たとえば、先ほどのI.S.さん]①Iは「7」、Sは「6」=イニシャルの好みの平均は6.5点、②他のアルファベットの好みの平均は4.5点だとします このとき、①-②=2
  • [たとえば、先ほどのI.S.さん]2点分だけ、自分のイニシャルを「好き」といえます=この得点が高いほど「潜在的自尊心が高い」と考える ※この得点が高い人もいれば、低い人もいます
  • [こうして、潜在的自尊心を測ると…]自分で意識できる(顕在的)自尊心が高い人にも…
  • [こうして、潜在的自尊心を測ると…]①潜在的自尊心だけ低い人
  • [こうして、潜在的自尊心を測ると…]潜在的自尊心も高い人という2つのタイプがあります
  • [同じ「顕在的自尊心が高い人」でも…]潜在的自尊心が低い人は、①ゆううつな気持ちが強い
  • [同じ「顕在的自尊心が高い人」でも…]②自分の仲間に「ひいき」をする
  • [同じ「顕在的自尊心が高い人」でも…]③自己愛(自分すごい!大好き!という気持ち)が高い…などの特徴があるようです
  • [その一方で…]顕在的自尊心も、潜在的自尊心も高い人は…①ゆううつな気持ちが少ない
  • [その一方で…]②自分の仲間に「ひいき」をしない
  • [その一方で…]③顕在的自尊心が揺らがない(安定している)ことも分かってきました
  • [潜在的自尊心だけ高いとどうでしょうか?]潜在的自尊心が高くて、顕在的自尊心が低いと…
  • [潜在的自尊心だけ高いとどうでしょうか?]「他の人を見下しやすい」という研究があります
  • [潜在的自尊心だけ高いとどうでしょうか?]どうやら、顕在・潜在の一方だけが高いのはよくなさそうです
  • [潜在的自尊心の測り方は他にもあります]たとえば、コンピュータを使う方法もあります(たとえばIATという方法があります)潜在的自尊心の研究はまだ多くないので、これからの研究に期待できます
  • [まとめ]潜在的自尊心を調べることで、人の行動の理由を知る手がかりが増えてきました。精神的健康のために、顕在的自尊心だけではなく、潜在的自尊心をアップさせる取り組みが必要かもしれません。潜在的自尊心を測る方法は他にもあります例)コンピュータを使った課題で測る。
  • [参考文献]・藤井勉 (2014). 顕在的・潜在的自尊感情の不一致と抑うつ・不安および内集団ひいきの関連 心理学研究, 85, 93-99.・原島雅之・小口孝司 (2007). 顕在的自尊心と潜在的自尊心が内集団ひいきに及ぼす効果 実験社会心理学研究, 47, 69-77.
・Jordan, C. H., Spencer, S. J., Zanna, M. P., Hoshino-Browne, E., & Correll, J. (2003). Secure and Defensive High Self-Esteem. Journal of Personality and Social Psychology, 85, 969-978.
  • [お薦め図書]・及川昌典・木村晴・北村英哉 (編訳) (2009). 無意識と社会心理学―高次心理過程の自動性 ナカニシヤ出版→Bargh, J. A. (2007). Social psychology and the unconscious: The automaticity of higher mental processes. New York, NY, US: Psychology Press. の翻訳本 社会心理学で無意識がどう扱われているか説明されています。研究例も多く載っています
  • [製作者]藤井勉(Sungshin Women’s University)澤田匡人(宇都宮大学)