心理学ミュージアム

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【東北大学大学院文学研究科心理学専攻分野】

2015年3月26日~28日まで、東北大学教授の行場次朗先生と研究室の院生の皆さんにお手伝いいただき現地調査を行いました。東北帝国大学当時の遺産を中心に、76点の登録を行いました。中には、機器類以外に研究室の第2代教授大脇義一が開発した3種の知能検査も含まれています。1991年に見つかった「昭和十年調 器械・器具カード控簿」から76点の機器類のかなりの部分の購入記録が得られました。この貴重な台帳のすべてのページを撮影させて頂きました。1922年に開設された東北帝国大学心理学研究室初代教授の千葉胤成(たねなり)は、「ヴント文庫」を購入したことで知られていますが、論文の抜刷などを含め1万5千冊を超すその資料は、現在東北大学付属図書館に収蔵されています。書庫の様子を写真に撮らせて頂きました。ヴント文庫を購入するときのいきさつを始め、研究室でのあれこれを、千葉は出身校である京都帝国大学心理学研究室に倣い「大福帳」に記録することを始めました。今日まで続く大福帳の第1冊目の写真も撮影させて頂きました。東北大学の心理学研究室では、現在もなお、千葉の揮毫した「法三章」と呼ばれる額を誰からも見えるところに掲げています。「火の用心 我等の研究室 共同研究」と書かれたこの額の撮影もさせてもらいました。

■「昭和十年調 器械・器具カード控簿」


■「ヴント文庫」が収蔵されている付属図書館の書庫


■第1冊目の「大福帳」


■千葉が揮毫した「法三章」